台湾日記

【3月15日】中国の工場に初出勤

 食事は7時からなので朝6時半に起床し、Mikeが迎えに来て寮の食堂へ行く。朝飯のメニューはお粥が主で、そのお粥を食べる。この時に、今回の出張先の相手であるMartinさんに会った。台湾で聞いた電話の声と同じで、実物も「おじさん」だった。実際に52歳らしい。

 まずは、Martinさんの部署であるVQAの部屋に行った。わざわざ我々出張者の為に1画を用意してくれて恐縮するが、風通しが悪くて蒸し暑く、しかも蚊が多くて閉口した。その後、この工場の毎日の恒例であるオペレーションミーティングに出席する。この工場のTOPは丁度台湾に出張中だったが、台湾から電話での参加である。台湾もそうだが、中国のこの工場でも、OHPなど使わずにPCがプロジェクターに接続されているので、発表資料をいちいちプリントアウトする必要はなく、なんだか画期的である。中国の工場といえども侮れない。聞くところに依ると、ここのTOPは絶対的だそうで、実際、みんなTOPからの質問に怯えていた。

 最後に私の紹介。まずは、TOPが電話で不在であることを詫びてくれたが、「没問題」と言ったら会場から笑いが起こり、その後、「英語で挨拶してね」と言われたが、頭の中に入っていた中国語を駆使してみた。「早上、初次見面、我是佐藤、我是日本人」。その後は英語に切り替え、「We will be a No.1 in the world!」と、先日台湾で行った挨拶と同じようなはったりをかましておいた。

 ミーティングが終わってからラインツアーをした。時間の都合でトラバース工程だけだったが、ここのオペレーターの電動ドライバーの使い方にとってもが不安になる。彼女たち、ちゃんと教育を受けてからラインに就いているのだろうか。。。ところで、中国の工場の生産ラインを見たのは初めてだったが、予想していたの印象(いかにも工場的な制服を着て、軍隊のように整列し作業を黙々とこなしている)と違って、ポロシャツにジーンズという格好で、なんだか日本人みたい。でも、何故かベルボトムのジーンズが多く流行っているようである。不思議だったのは、彼女たち18歳から24歳くらいまでの年齢層なのだが、何故か白髪が数本生えているの女の子が多かった。

 お昼は寮に戻って食べる。お昼から結構豪華なおかずで、台湾の工場よりいい。昼休みは1時間あるので、皆、食事が終わったら自分の部屋に戻って一休みする。

 午後からは、今回の主目的である光学ピックアップの解析を行ったが、予想どおり「再現せず」が多かった。テストランのやりかたや解析のしかたに大いに問題がありそうである。尚、この光学ピックアップのメーカーさんが工場に来ているとの連絡があり、「充分な解析もせずに呼んだのか」と思ったのだが、別の件で来たとの事で一安心。月曜日にそのメーカーさんの工場を訪問する予定なのだが、事前に今日会えてしまった。

 そうこうしている内に、寮の晩飯を逃す。晩飯の時間は、5時から6時までと結構早い。Martinさんが会社の外に食事に連れて行ってくれるとの事なので、この間、寮の修理担当のおじさんがやって来てトイレの詰まりを直していたのだが直らない・・・。「下の管が詰まっているようなので、分解して本格的に直さなくては駄目」との事である。総務の課長さんに連絡すると、「もし明日業者を呼んで直らない場合は、部屋を変えるかホテルを手配する」との事だったが、どうも寮の部屋は満室で空いていないらしい。

 Martinさんに連れられ、Mikeと3人で外で食事をする。工場から歩いていけるレストランに行ったのだが、その途中のお店に20人くらいが群がってテレビを見ている。いわゆる「街頭テレビ」のような感じであるが、実物を見たのは勿論初めてである。日本の30年前もこんな感じだったのだろうか。。。レストランは、店自体の見てくれは悪いがウェイトレスは色白で華奢な綺麗なお姉さんで(看板娘かな?)、ここの餃子もとっても美味しかった。食事の間、「出掛けるときは数人で行かないと危険で、一人で歩くと腕を切られたりする」とMartinさんから脅かされた。台湾人でも結構警戒しているらしい。

 食事を終え、VQAの部屋に寄ってメールを受信すると130通来ていた。昨日の移動中にはアクセスできなかったので無理もない。寮の部屋に帰って未読を読もうかと思っていたら、入社まで色々とお世話になっていたJerryさんからTELが有り、彼の部屋で中国茶をご馳走になりながら色々と話をした。1時間くらいして部屋に戻りトイレの水を流してみると、なんと、トイレの詰まりが直っていた。

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