PS2改造

 我が家には、ファミコン、スーパーファミコン、プレイステーション、Nintendo64と数多くのゲーム機がある。勿論、全部プレイしているわけではなく、最新機しか使わず、それも最近は元紀しかプレイしないので、我が家のゲーム係数(勝手に作った言葉だが、平均的な1時間当たりのゲームをしている時間の比率)は段々下がってきている。

 そんな中、SONYからプレイステーション2(以下、PS2)が出て2年くらい経つが、我が家はまだ購入していなかった。しかし、出張で日本に帰っていた11月末日、「PS2が11月29日から29800円の新価格に値下げ」というTVコマーシャルを見て、「買って帰れという神のお告げ?」と悟った私は早速妻君のApprovalを取り、我が家にもとうとうPS2が導入された。尚、中古ソフト屋で「劇空間プロ野球」を買って帰った。やはりCPUの処理能力とグラフィックの差で、PS1とは比べモノにならないほどリアルである。

 さて、我が家に豊富にあるPS1のソフトはマレーシアで購入したソフトで、あまり大きな声では言えないのだが、すべて所謂「海賊版」である。言わせて頂くと、私が赴任していた当時(96年から2000年)は、海賊版の方がメジャーでありオリジナルのソフトはトイザらスくらいでしか売っていなかった。因みに、当時の値段で1枚RM6、約200円である。これらの海賊版ソフト、日本で買ったPS1のハードではプレイ出来ないのだが、そこは東南アジアのマレーシア、ショップでハードも改造済みで、これら海賊版のソフトも全く問題なくプレイ出来るのである。

 私が日本で買ってきたPS2も、さすが日本で販売しているモノなので、これらの海賊版PS1のソフトはプレイ出来なかった。しかし、何気にGoogleで「PS2 改造」で検索したら、やっぱりあるところにはある。オリジナル以外のPS1、PS2のソフトをPS2でプレイ出来るようにする改造方法が見つかった。私も自己責任において、我が家の豊富なPS1の資産を活かすために買ったばかりのPS2の改造を決意した。

 以下、私が検索してヒットしたWEBサイトである。

http://www.consolechips.com/ps2-newmod.html(英語)
http://www.modchip.com/(英語)
http://www.ps2par.com/modchip.htm(日本語)
http://doa2dc.tripod.co.jp/modchip.html (日本語)
http://plaza12.mbn.or.jp/~SIGNAL_CAT/ (日本語)

 台北地下街にいくつかゲーム屋さんがあるのを知っているので、その中でも一番マニアックそうなゲーム屋にModchipの事を聞いてみたら、見事、このお店にあった。しかし、一般的にはPS2のハードをこの店に持ち込んで改造して貰う事が殆どで、自分で改造しようという客は少ないようで、最初は驚いたような顔だったが、私もエンジニアの端くれ、この程度の改造は自分でやってみたい。その後、改造の説明書と改造後にオリジナル以外のソフトを起動させる方法を説明してくれたが、全部中国語だったので殆ど理解出来なかった。でも、そういう方法はネットで調べられるので、別に気にせずにパーツを購入した。

 以下、改造時の様子である。

 これが改造の説明書。特に文章で説明は書かれていないが、配線の色別に分かれた番号と画像で内容は理解出来る。尚、1005と呼ばれる微少サイズのチップ抵抗やコンデンサに配線する必要があるので、半田付けに慣れた人じゃないと難しいだろう。

(画像をクリックすると、大きなサイズで見られます)

 これは、PS2の中に内蔵する部分。これに接続する6本の線を、PS2の基板上の指定された場所に半田付けして繋ぐ。

 これは、PS2の前面下部にあるUSBコネクタの部分に差し込むスィッチボックス。通常は切り替えスィッチを左側にしておくが、オリジナル以外のソフトをプレイする時は右側に切り替える。その時に、このスイッチボックス付いているLEDが点滅する。

 接続する線を繋ぐメイン基板を取り出すには、このように全バラにする必要がある。横で見ていた元紀は不安そうな顔になっていたが、私もちょっと不安になる。元に戻せるのだろうか・・・

 これがそのメイン基板。光学ピックアップと共にPS2の心臓部である。これからこいつにメスを入れる。

 結構細かい作業であったが、半田付けは15分程度で終了。 但し、なにぶんにも非常に些細な作業なので、半田付けがうまくいっているかどうかは、組み立て直して電源を入れて確かめてみるまでは何とも言えない。

(画像をクリックすると、大きなサイズで見られます)

 PS2に内蔵するmodchipの入ったボックスは、右図赤丸のように、オプションのHDDが入るケースの横に両面テープで取り付ける。そして、上の配線のコネクタをこのボックスに差し込む。

 改造後、さっきの不安を覆して見事元通りに組み立て直したが、まだ不安はある。しかし、実際に電源を入れてみると、いつも通りのPS2立ち上げ時の画面が出てきて一安心。切り替えスイッチを左側にした状態、すなわち、オリジナルのソフトを起動させる状態では、なんの問題も無く立ち上がった。あとは切り替えスイッチが右側の状態、オリジナル以外のディスクが起動出来るかどうかの確認である。

 スイッチを右側に切り替えオリジナル以外のディスクをプレイする場合には、Action Replay 2(通称:AR2)というソフトが必要で、右側に倒した状態でAR2を起動し、メニューに従ってディスクをプレイしたいディスクに入れ替えてメニューから起動し直すと、見事、オリジナル以外のソフトが立ち上がった。尚、AR2には2種類のディスクが付属しており、1つはCD用(PS1ソフト用)、もう一つはDVD用(PS2ソフト用)である。

 尚、その後、この改造が終わって間もなくしてから、ソニーが,英国で,このMODチップを販売している企業に対し,販売を中止しなければ訴訟を起こす可能性があると文書で申し入れた為、Playstationmods.comは、サイト上に「ソニー側の申請により,NEO4チップの販売を取り止めると同時に,MODチップ販売事業を閉鎖します」とのお知らせを掲載して販売を止めた。もしかしたら、今後、このような改造は出来なくなるかも知れない。。。

※注意:この記事は決して改造を推奨する記事ではなく、ただ自分の経過を綴ったものである。従って、この記事の内容を模して改造して失敗しても、当方は一切の責任を負わないので、充分ににご理解願いたい。

私的台湾的生活に戻る

TOPページに戻る